これから入学を控えている方、もう小学校へ通っている方、お子さんの学習机って購入されましたか?
最近、私の周りでは「買わない」という選択をする家庭が増えているように感じます。リビング学習が主流ですし、低学年のうちはいらないかな、という意見もよく耳にしますよね。
実は我が家も、当初は同じ考えでした。「わざわざ買わなくていいかな」「買うとしても、リビングに馴染むようなコンパクトなものにしようかな」と悩んでいたんです。
入学が迫った年の瀬のことです。私の親から「机はもう買ってあげたの?」と尋ねられました。ふと、「確かに、買ってあげた方がいいのかな?」という迷いが頭をよぎりました。
でも、これまでの考えを伝えます。「まだ買ってないし、今はリビングで勉強しているから、当面はこのままでいいかなって思っているの」。
すると親は、「これで買ってあげなさい」と、地元で評判の良い家具屋さんの名前を出しながら、代金を渡してくれたのです。
「え、もったいないよ!」と最初は戸惑いましたが、親の想いを受け取り、その足でわが子を連れて現物を見に行くことにしました。
家具屋さんに足を踏み入れると、そこにはたくさんの学習机が並んでいました。もともと勉強が好きなのもあってか、わが子は目を輝かせて次々と机に座っていきます。
けれど正直なところ、この時はまだ「いいものなのはわかるけれど、もう少しお値段が控えめなお店も見てから決めようかな(いわゆる『お値段以上♪』のあの店とか)」と、現実的なことを考えていたんです。
そんなことを考えていた時、ふと自分が机を買ってもらった日のことを思い出しました。
選んだのは、自分が心から気に入ったデザインの机。その机は、大人になった今でも実家に大切に残されています。振り返れば、小学生時代の私はリビング学習が中心でした。当時の机の引き出しは、勉強道具よりもお気に入りの文房具やビーズ、匂い付きの消しゴムといった「宝物」で溢れていたことを覚えています。
でも、中学に入ると定期テストの勉強で欠かせない相棒となり、大学受験のときには、あまりの追い込みに机の上でそのまま眠りこけてしまったこともありました。
……そんな思い出が次々とよみがえるうちに、私の考えも少しずつ変わっていきました
幼稚園までは「遊び」が中心の毎日。でも、小学校へ入学するということは、これからの生活が「勉強」を中心としたものに変わるという一つの大きな節目です。
その大切な時期に、親子で改めて「これからの生活」を意識する。そして、「私たちはあなたの学びを全力で応援しているよ」というメッセージを、一生モノの道具を通して伝えていく。そんな役割が、この学習机にはあるのかもしれない、そう思えるようになりました。
目の前にあるのは、勉強のしやすさを考え抜かれた美しい天板と、職人さんの確かなこだわりが詰まった机です。私にこの机を贈ってくれた親の気持ちが、ようやく分かった気がしました。
「勉強が中心の生活」が始まる。 これから少なくとも高校までは、たくさんの学びの時間が待っています。その長い道のりを、この大切な場所から力強く歩んでいってほしい。
入学という節目に、私たち家族なりの「応援の形」を整えることができて、本当によかったと思っています。
そして、実は購入したことは伝えられたのですが、実物を見ることはなく入学まもない春に私の親はこの世を去りました。
親が最後に残してくれたその言葉と想いが私に受け継がれ、今の私とわが子の絆をより一層深いものにしてくれたように思います。この机が、ただの学習机ではなく、最愛の親からわが子へ贈られた「一生モノの応援」ともなりました。
今、学習机でたまに宿題をしたり、オンライン英会話をしたり、お絵描きをする姿、わが子がお友達に嬉しそうに「私の机」を見せていたりするその光景こそが、私の親が願っていた「机を通して子供が健やかに育つ時間」そのもののように思います。
天国からその姿を見て、「いい机を選んでくれて本当によかった」と、きっと目を細めて喜んでくれているように思います。
モノは、ただそこにあるだけでなく、そこに込められた誰かの想いとともに時を刻んでいくのだと感じています。みなさんにとって、お子さんの学びの時間を支える「大切な場所」はどんな形でしょうか。もしよかったら、そんな想いも大切に、お子さんと一緒に空間づくりを楽しんでみてくださいね。


コメント